犬との暮らしに役立つハーブ 胃腸や気管の粘膜を守ってくれるマシュマロウ

マシュマロウは、古代ギリシャの時代から咳や呼吸器系のトラブルに使われていたと言われるハーブです。

お菓子の「マシュマロ」、このフワフワモチモチの食感は、現在はメレンゲとゼラチンの組み合わせで作られていますが、もともとはハーブの「マシュマロウ」のもつ粘液質がゼラチンの役割を担っていたとか。

お菓子のマシュマロはハーブのマシュマロウが語源

今回は、粘膜の保護に役立つ、なんだか優しい響きのあるマシュマロウを紹介します。

この記事はこんなことが気になる人におすすめ
・マシュマロウってどんなハーブ?
・マシュマロウを犬にあげるとどんなメリットがあるの?
・マシュマロウは犬との暮らしのどんなシーンで活用するのがおすすめ?
・マシュマロウを活用するときの注意点は?

目次

マシュマロウってどんなハーブ?

マシュマロウの原産はヨーロッパ・西アジア・北アフリカにまたがる地中海沿岸地域と推測され、ギリシアからアラブ、インドと伝わって広く世界中で活用される薬草として知られています。

独特の粘液質を含むアオイ科の植物で、和名ではウスベニタチアオイと呼ばれます。

また、マシュマロウの学名はAlthaea officinalis [アルタエア・オフィキナリス]。この学名の「Althaea(アルタエア)」はギリシャ語で治癒を意味する「Altho」に由来するとも言われます。

1000種以上の「マロウ」と呼ばれる植物の中でも「マシュマロウ」の薬効は特に注目されていて、その特徴である粘液質は、葉っぱや根に含まれる多糖類が水分と混ざることでできると考えられています。

マシュマロウの粘液は、そのまま体内の粘膜に作用し、気管支炎など呼吸器系のトラブル、胃腸の保護、泌尿器系の粘膜保護に役立つと言われています。

・お菓子のマシュマロは、かつてハーブのマシュマロウのネバネバでつくられていた
・根や葉に、独特の粘液質を持つのが特徴
・粘液質の働きを利用して、気管・胃腸・泌尿器などの粘膜保護に役立つハーブとして活用されている

マシュマロウは犬との暮らしのこんな悩みやシーンにおすすめ

マシュマロウのもつ粘液は、体内の粘膜を保護する役割をもつと考えられています。

このことから、胃腸炎、下痢、便秘などのトラブルがあって消化器系の粘膜が弱っていたり炎症を起こしたりしている子のお腹の調子をサポートをしてくれるハーブとして活用できます。

また、呼吸器の粘膜に作用することで、気管支炎、咳こみ、咽頭炎などの緩和にも役立ちます。

さらに、尿路感染症や尿路結石で傷ついた泌尿器系の粘膜の保護にも役立つと言われています。マシュマロウの粘液質や多糖類が泌尿器まで届くことはありませんが、粘液質由来の低分子成分が抗炎症作用を発揮し、泌尿器系のトラブルに良い影響を与えているのではないかという研究報告があります。

マシュマロウの活用シーン

・お腹トラブルに:弱った胃腸の粘膜を保護してくれる
・気管支炎や咳のトラブルに:呼吸器系の粘膜を保護してくれる
・尿路結石や尿路感染症のケアに:泌尿器の粘膜の炎症をおさえてくれる

もちろん、胃腸炎や気管支炎、尿路結石などのトラブルが発生した時は、まずかかりつけの獣医さんにしっかりと相談し治療することが大事です。ハーブはその治療や回復のサポート、あるいは症状が慢性化してしまったときの緩和ケアとして活用できます!

マシュマロウを活用するときの注意点

マシュマロウに含まれる粘液質は、胃腸の粘膜をしっかり保護してくれる役割があります。これは、腸内にもともとある粘膜の上に、もう一枚ゼリーのラップをかけてくれるようなイメージです。

このゼリーは粘膜を保護してくれる一方で、物理的にお薬の吸収を遅らせてしまう可能性があると言われています。

ですので、獣医さんからいただいたお薬や普段から飲んでいる常備薬がある際は、マシュマロウと一緒に与えず、1時間ほど時間をずらしてあげるようにしましょう。

・飲まなければならないお薬がある場合は、マシュマロウを1時間ずらしてあげましょう。
・お薬がない場合は、ご飯と一緒にあげて大丈夫です。

まとめ

フワフワでカラフルで口に入れると溶けていく不思議なお菓子、マシュマロ。

なんだか幸せで優しい響きのお菓子だと思っていたら、語源になっている「マシュマロウ」の薬効も、粘膜に潤いを与えることで、いろいろな刺激から守ってくれる優しいハーブ、というわけです。

マシュマロウは下痢をしてしまったあとの回復期や、便秘気味の子、気管支のトラブルや咳き込みが心配な子、などにおすすめのハーブです。

ワークショップで使うハーブでは
・消化器サポート(ヒルトンハーブ)
にブレンドされています。

マシュマロウ

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