ダンデライオンと聞いてあまりピンとこなくても、タンポポを知らない人はいないのではないかと思います。ダンデライオンというのは「西洋タンポポ」のことで、世界中で古くから体内の浄化に役立つ薬草として使われてきたハーブのうちのひとつです。

花・葉・根を丸ごと使うことができ、お腹の調子を整えたり、肝臓の働きをサポートしたり、血流や気持ちを整えるのにも役立つという、まさに万能ハーブと言える存在です。

今回は、犬との暮らしに取り入れやすいダンデライオンについて紹介します。

この記事はこんなことが気になる人におすすめ
・ダンデライオンってどんなハーブ?
・ダインでライオンを犬にあげるとどんなメリットがあるの?
・ダンデライオンと相性の良いハーブはどんなもの?
・犬にダンデライオンをあげるときの注意点は?
・ダンデライオンは犬との暮らしのどんなシーンで活用するのがおすすめ?

目次

ダンデライオンってどんなハーブ?

日本には約20種類のタンポポが自生していると言われており、花びらが外側に反り返るものが「西洋タンポポ」の仲間です。アスファルトの隙間からでも成長する強い生命力を持ち、春に鮮やかな黄色い花を咲かせ、そのあと球状に白い綿毛の種子をつける姿は、誰もが目にとめたことがあるおなじみの風景ではないでしょうか?

たんぽぽ

こんなに身近なダンデライオン、実は第一級のメディカルハーブであり、老廃物や体に不要な物質を排除するのを助けてくれるデトックスハーブとして活用されています。脂質代謝に必要な胆汁のバランスを整える作用があることから、この胆汁を作り出す役割を持つ肝臓をサポートするハーブとしても知られています。

また、ダンデライオンに含まれる苦味質は消化管全体と肝臓を活性化させ、消化液の分泌を増やすと言われています。加えてオリゴ糖の一種であるイヌリンを豊富に含んでいるため、腸内環境を整えることにも一役買ってくれます。

そのほか、利尿作用や血糖値の上昇を抑え血液を浄化する作用、穏やかな鎮痛作用、気持ちをリラックスさせる作用なども知られており、まさに「万能ハーブ」としてさまざまなシーンで活用できるハーブです。

このため、ヨーロッパでメディカルハーブとして活用されてきたのはもちろんのこと、インドのアーユルヴェーダやアラビアの伝統医学、中国の薬膳、北米の先住民医学など、世界中で使われていた記録が残っています。日本でも生薬として、食欲増進、胆汁分泌の促進、便秘の解消や母乳分泌の促進などに用いられてきました。

薬効以前に、そもそもビタミンやミネラルなどの栄養が豊富で、栄養補給や疲労回復に役立つという側面もあります!

ダンデライオンってどんなハーブ?

・和名は西洋タンポポ
・食欲不振、消化器ケア、肝臓・胆のうのサポート、老廃物の排泄促進などの薬効を持つ
・代表的な薬効以外に、血液浄化、痛みのケア、リラックスなどの効果も知られる万能ハーブ
・ビタミン・ミネラルなどの栄養価が高い

ダンデライオンは犬との暮らしのこんな悩みやシーンにおすすめ

ダンデライオンは、さまざまな作用が穏やかに働いてくれるため、その子の体質を改善したいシーンや慢性疾患とうまく付き合いたいシーンで幅広く活用することができます。

デトックス(老廃物の排泄)の効果に注目すると、たとえば血液検査で肝臓や腎臓の数値が気になっている子、肝臓や腎臓の機能にトラブルがある子、あるいは今は大丈夫だけれども、元気なうちから肝臓や腎臓の機能をサポートしておきたいと思う子におすすめです。

肝臓や腎臓は外から目に見えるわけではないですし、血液検査もそんなに頻繁にするものではないので、ケアした方が良いかどうか分からない面もあると思います。しかし、外から様子を見ていて、毛のツヤ、皮膚のハリ、耳のよごれ、目やに、涙やけ、などに、なんとなく違和感を感じたら、もしかしたら老廃物が溜まっているサインかもしれません。

もちろん、何か気になる症状があればかかりつけの獣医さんとよく相談することが大切ですが、それとは別に、デトックスということを少し思い出してみるのも良いかもしれません。

また、フィラリアなどの駆虫薬を使っている季節、ステロイド系のお薬を処方された後なども、デトックスに注目したいタイミングです。

体がスッキリすると、新陳代謝が活発になってその子が持っている自然治癒力が高まるため、いろいろなトラブルが良い方向に向かうことがあります。

また、根の部分に豊富に含まれるイヌリン(オリゴ糖の一種)には、腸内環境を整えてくれる働きがあります。このことから、免疫力をUPしたい子や皮膚トラブルをケアしたい子にもおすすめです。

ダンデライオンの持つ独特の苦味は食欲のスイッチをONにし、消化や栄養の吸収を助けると言われていますが、犬によってはこの苦味が苦手な子もいます。そういう場合は、好きなお肉やヤギミルクなど混ぜ合わせてみるのがおすすめです。かぼちゃやサツマイモなど、甘みのあるお野菜との組み合わせが好きな子もいます。

ダンデライオンはこんな悩みやシーンにおすすめ

・肝臓や腎臓をケアしたい
・フィラリアなどの駆虫薬を使っている季節
・耳の汚れや目やに、涙やけが気になる
・食欲を出してほしい
・お腹のケアをしたい
・皮膚トラブルをケアしたい
・免疫力をUPしたい
・ハーブ初心者(犬)にもおすすめ

ダンデライオンと相性の良いハーブ

ダンデライオンは、作用の範囲が幅広く穏やかに働くため、いろいろなハーブと一緒に使うことができ、さまざまなブレンドに配合されています。中でも代表的な作用として、同じく消化器や肝臓をサポートするミルクシスルやバードック、カモミールなどと組み合わせて活用できます。

また、胃や腸に溜まったガスの排出を促進してくれるフェンネルや、ブレンドされた他のハーブの薬効を高めると言われるリコリス根も相性の良いハーブです。

もちろん単体使いもオススメです!

ダンデライオンを活用するときの注意ポイント

ダンデライオンには胆汁の分泌を促進する作用があります。このこと自体は脂質の代謝や肝臓の仕事をサポートする良い薬効なのですが、胆のうに胆石があったり、胆管が閉塞するトラブルがあったりする場合は注意が必要です。こういったトラブルを持つ子は、胆汁が増えると出口のないところで蛇口を捻るような作用になってしまいます。

また、ダンデライオンはキク科の植物ですので、キク科にアレルギー反応を持つ場合は控えたほうが良いでしょう。

まとめ

さまざまな作用が穏やかに働いてくれるダンデライオンは、基本的にはとても安全性が高く、犬たちにも安心して使うことのできるハーブです。

葉の部分は腎臓ケアに役立つ利尿作用が強くビタミン類が多く含まれます。また、花の部分は抗酸化物質やカロテノイドの一種であるルテインが含まれ、瞳のケアにも役立ちます。また、穏やかな鎮痛作用をもちリラックス効果もあると言われています。そして根の部分には、肝臓や消化器系、胆のうに対する薬効が集中しています。ダンデライオン根には体内の浄化や自然治癒のスイッチを入れてくれる役割を期待できます。

春になってお散歩中にタンポポが咲いているのをみかけたら、うちの子の体調や様子を改めてチェックして、体をスッキリさせるデトックスに取り組んでみるのも良いなと思います。

たんぽぽ

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